約2カ月ほど前に購入したシマノハードロッカーBB 86H。この2ヶ月である程度使用し、それなりに魚ともやり取りをしましたので、最初のインプレッション記事を書こうと思います。
シマノにはロックフィッシュ用のロッドで『ハードロッカー』というカテゴリがあります。その中でも『ハードロッカーBB』『ハードロッカー無印』『ハードロッカーXR』の3種類のモデル分けがあります。BBは廉価版で、XRが上位機種です。XRに関しては2020年の6月に発売されたモデルで、最近リリースされた最新作です。
ECサイトで確認しましたが、意外と値引き額すごいのですね・・・この価格なら購入に悩みが生じるかもしれません。無印を買うならXR買った方が良くないですか・・・?
コアなロックフィッシュアングラーの方はこのような上位機種を使用するかと思いますが、今回のこの記事は下位機種の『ハードロッカーBB』シリーズのお話です。
このロッドの魅力は『重量』と『価格』
同クラスで頭一つ飛び抜けて軽い
このハードロッカーBBシリーズの魅力は大きく2点。
まずは他社の同クラスのロッドと比較して頭一つ飛び抜けて『軽い』という事。
ダイワの同カテゴリの同ランクのロッドと比較しても非常に軽く商品化されています。
実際に86Hを一日中使用していて、ロッドの重さが気になるなどは全然ありません。
実売価格が非常に安い
廉価版というだけあって販売価格がお手頃価格。これからロックフィッシュに挑戦しようとか、ハードロッカーシリーズを使用してみたいけど、上位機種はコストが・・・。という人の選択肢にぴったりだと思います。
やはり15千円程度で購入できますから、ある程度の性能を求めつつ価格を抑えるならこのシリーズ一択ではないでしょうか。
ただし価格だけを求めるならダイワのハードロックXが頭ひつ抜けて安いと思います。
そこは性能と価格のバランスを考慮し、好みのブランド等も気にしながら各個人要相談と言ったところでしょうか。
『H』というパワー設定
下のアカハタがこのロッドで釣った最大魚。この魚とのやり取りを一言で言い表すなら『余裕のあるやり取りではなかった』かなと思います。
内容は磯での釣行。水深は約10m前後。さらに立ち位置も足場の高い位置を確保している状況で、ボトム周辺を丁寧に探っている最中でのアタリでした。アワセが決まった瞬間渾身のゴリ巻きでしたので、瞬時にボトムから引き離す事には成功。これはまさにバットパワーの強さだと思います。
しかし魚が浮いてからの抵抗が激しく、ドラグも多少出てしまうなどヒヤヒヤしながらのファイトでした。
今回は水深があったという事と、自分の立ち位置が高所であった為、魚を早めに(上向きに)浮かす事ができた事が勝因かと思いますが、もしこれがシャローエリアでのやり取りだったと仮定すると、おそらく魚の突っ込みを止める事が出来ず根に潜られていたのではないかと思います。
その点を考慮すると、大型のロックフィッシュが多く混ざるエリアでの釣行は、Hというパワー設定であると言っても過信は禁物かと。実際近場の地磯でも似たようなケースで獲りきれなかった事が数回あります。たぶん30㎝代のキジハタだと思うのですが、磯での使用を想定すると決してオーバースペックではないと感じています。
ティップは意外としなやか。『感度』と『キャスト』に貢献
バットパワーの強さとは相反して、ティップ側はHというパワーのイメージは全然ありません。むしろ穂先がこれだけソフトである分、根魚の小さなアタリや水中の潮の流れの変化(水圧の変化)が感じやすいのだと思います。海底の状態変化も明確に伝わってきますし、要するに感度も十分という事です。
このように極小のカサゴのバイトにもティップがしっかり反応し追従してくれます。
20㎝以下の細かいバイトも取りこぼしが少ないです。このサイズになるとしっかりと針がかかれば、簡単にバットパワーで浮かすこと(根に潜るのを止める)が可能です。
また、キャストに関してもこのしなやかなティップが貢献していると思います。
私が主に使用するシンカーは、11g・15g・18g・22g・26gのシンカーを使い分けます。よく使用するのは11gと18gですが、状況に応じて使い分けます。また、30g近いジグヘッドも使用しましたが、キャストに関して不満はほぼ感じていません。特にルアーウェイト下限の11gのシンカーでも気にすることなくキャストできます。
足元や5m程度先を狙ってティップだけを使用した弾くようなキャストも、とてもコントロールしやすいと思います。これはしなやかなティップの恩恵かと思います。
逆に30g近くになるとペンデュラムキャストで投げる方が多くなってくると思いますが、しっかりバットにウェイトが乗ると、とても気持ち良くキャスト出来ますよ。
キズついても気持ちの面で楽
磯ではふとした瞬間に転倒したり、軽く滑って手をついて転倒を回避するしかない状況が度々あったりします。瞬時の事なのでロッドを持っている手で体を守るしかない状況だって多々あります。
実はもう数回釣行時にこのロッドを落としていますが、軽くキズが入ったぐらいで今のところ大きな破損等はありません。ほとんどはリールから落下したのだと思うのですが、磯での釣行ではどうしても避けて通れません。こんな時ハイエンドの道具をキズ付けてしまうと精神的ダメージが大きいのですが、これだけ低価格のロッドです(人それぞれで価値観は変わりますが)、仮に折れたとしても小さな後悔で済むかと思います。7~8万するロッドが折れた時は絶望ですね・・・ゼツボウビリー
そういう面で気を使わずにガシガシ使用できるの所も、このロッドの魅力の1つでもあると思います。
『汎用性』という面ではシーバスでもエギングでも使用可能
以下の内容はあくまで私の主観と憶測ですが、シーバスロッドとしても十分使用可能だと思います。イメージですがシーバスロッドのパワーで表現するならM~MHといった感じです。
ウェーディングのシーバスとか、トップチヌとかいいかもしれません。まだ実釣はした事ありませんが、機会があれば一度使用してみようかと思います。
エギングに関しては数回使用してみました。エギのキャストに関しては問題ありません。ですがグリップエンドが長い為、やはり多少のストレスは感じるかと思います。どうしてもこの1本でありかなしかと言われれば・・・『あり』かと思います。
メンテナンス時に注意点が一つ
私は釣行後の洗浄を必ず実施します。シャワーを使用し真水で塩分を洗い流すのですが、このロッド『並継』になっており、先端側をバット側に差し込む仕様になっている為、バット側の接続部分が太く空洞になっています。
気にせず上からシャワーで流していると、このバット側の内部に水が溜まります。結構な量が溜まります。洗浄終了後は必ず逆さにして水を抜くようにしましょう。忘れてそのまま車に積み込んだりすると・・・車内に大放出する事間違い無し。笑
まとめ
今回はシマノのロックフィッシュロッド、ハードロッカーBB86Hの2ヶ月使用後の感想を記事にしてみました。
一言でまとめると、『コスパ抜群』。これに尽きるのではないかと思います。
この価格で性能のバランスも問題無し。トラブル等も全然起こらないし、一日中振り続けても全く苦にならない。大型にもしっかり対応できるパワー設定だが感度も良好。
ハイエンドの所有感こそありませんが、正直これで十分なのではないかと思うほどの好印象ロッドです。ロックフィッシュ入門にぜひおススメの1本です。
それではまた。
コメント